父が亡くなった日、早朝、車を走らせ、父が入院する病院へと向かう時、壊れていたカセットテープの装置が突然動き、カチャという音と共に、「天女哀歌」が流れました。母が亡くなり、再び五女山に向かいましたが、入ることが叶わずに泣く泣く帰国しようと、飛び乗った飛行機の中で、いだきしん先生が「あなたの切ない気持ちを曲に作る」とおっしゃって下さったのです。母の死の悲しみと五女山に入れなかった切なさで胸は張り裂けそうでした。そのお言葉をお聞きした瞬間、胸の内に光が灯ったのです。頂いた音楽は「天女哀歌」というタイトルでした。見事に女性の悲しみ、そして愛が表現されている素晴らしい曲です。壊れていたのにこの曲が再生されたので、私は父の死を知らせたのだと悲しみと共に受け入れました。今年の父の命日は、この時の早朝の風を感じました。命日に「高句麗伝説」を開催させて戴き、心よりありがたい気持ちで一杯です。今日の「高句麗伝説」も海外へとライブ配信させて戴き、世界中の人と経験できましたことも誠にありがたいことであります。日本全国からお集まり下さったお一人お一人は先祖や連なる魂の代表で一席にお座り下さいました。目に見えない世界では空間中に魂が集っていました。魂はこの時を迎えられることがどれだけのことかをよくわかっています。魂報われていくことが見えるようにわかります。
私は高句麗始祖東明王様から、母柳花、五女山城、高句麗古都集安、好太王様、高句麗軍団、鴨緑江、若光王までの歴史の流れを魂の表現によりあらわしていきたいと望んでいました。始まりは「大河の秘密」から始まりました。そして母へと続きます。「高句麗伝説」前夜のブルームーンを仰ぐ時、美しい母と重なり、じっと時を待ち、見守ってくれている母と呼ぶ存在を感じました。歴史は美しい川の流れのように見え、魂は完全に報われたことを知りました。涙よりありません。
そしてアンコールにて「父」の詩を詠ませて戴き、感無量です。新しい人生の始まりです。皆様と共にさせて戴けましたことに深く感謝申し上げます。ありがとうございます。

新宿文化センターにて