2019年にはパリにて私の心模様作品展といだきしん先生のピアノコンサートを開催する為にパリへと向かいました。最初はニューヨークで開催する予定でした。仲間がニューヨークに下見に行き、ギャラリーの場所やプレゼンコンサートを出来る会場を探して来てくれました。申し込みするばかりとなった時です。会場の申し込みをしたその日にビザの問題を指摘され、急いでビザを調べ始めたのです。アメリカの法律が変わり、中東や北朝鮮に行ったパスポートを持っていると入国出来ない懸念があるという事を知りました。日本にいらっしゃるアメリカ法の弁護士や行政書士、そしてアメリカ在住のアメリカの弁護士さんに相談しましたが、いだきしん先生も私も中東に数多く行っていますので、恐らく入国出来ないという判断となったのです。少しでも懸念がある状態で行く事は当然考えていませんので、ニューヨーク行きは断念しました。その時9月にはどこか行かなければいけないという事だけ感じていましたので他の国を探しました。薫る香りを辿ればパリだったのです。個人的にはパリは好きではなく、前回行った時にも二度とここには来たくないと感じて帰って来た事をよく覚えていたのです。が、薫る香りを辿ればパリよりないと見え、パリでの作品展とコンサート開催を決めたのでした。日本とパリを行き来しているボランティアの仲間もパリにいらっしゃいますので、色んな情報を取って頂き、作品展とコンサート会場を決める事が出来ました。行った事のない場所で作品展やコンサートを開催する事は、とても緊張しドキドキしました。が、行った本番でやるよりない状況でしたので、何があっても行なっていくという覚悟でパリに向かったのです。久し振りに長いフライトの飛行機に乗りました。意外に快適に楽しく過ごせた事で、ほっとしました。そしてパリの空港に到着した時は心が浮き立っている事にほっとしたのです。
空港には仲間が出迎えてくれていました。先に着いて空港で待っていてくれたのです。そして空港からホテルへと向かいました。先に来ていた仲間とコーヒーでも飲みましょうと隣のホテルのカフェに行きました。コーヒー一杯が一万円という価格であった事には精算の時に驚いたのです。物価高とは聞いていましたが、こんなに高いという事に驚きました。道を歩いていても、私とマーブリングの衣装やヘアースタイルに皆さん「ナイス」とか「ビューティフル」とか声をかけてくれるのです。とても楽しい所と感じます。歩くだけで知らない人に声をかけられ、挨拶し心触れ合う事が出来るのです。そして翌日は作品展の設営をしたのです。設営中に行く人が覗いて行きます。気楽に声をかけると皆さん笑顔を交わして下さるのです。面白い所と感じ、心はとても浮き立ちました。狭いギャラリーに目一杯作品を展示しました。着物の反物はショーウィンドウに掛けました。通りを歩く人が着物の反物をそのまま見れる様に展示した時はとても楽しかったです。
翌日は、いだきしん先生のプレゼンコンサートを開催する予定です。初めて行く場所ですからとても緊張し、心配もしました。少し郊外にあると聞き、タクシーで向かいました。パリの中心部から郊外に抜ける道の風景を楽しみました。そしてプレゼンコンサート会場であるパリ国際大学都市日本館に辿り着きました。先生がコンサートをなさる様な場所ではないと感じながらも手遅れです。ここでやるよりないと気を入れ直し、何とか先生が快適に出来ます様にと準備する事が自分達のやる事と考え、皆でお掃除をしたりし空間を作りました。場所は相応しくなくとも、先生が演奏されたら別世界が立ち現れます。宇宙空間が現われ、又フランスならではの哲学的な事を考える演奏をお聴き出来ました。私は音が図形で見えるので、大変哲学的で数学的な図形が見える音に、パリに来て良かったと心の底から喜びが生まれました。パリでなければこの演奏をお聴きする事は出来なかったと感じます。豊かな文化を生み出していく創造性の源が表現されたと感じ、自分はその源を体で感じる事が出来ました事が大いなる喜びでした。
素晴らしいコンサートの後は、いつも集う方々と一遍に仲良くなります。言葉は通じなくても笑顔で通じ合え、心が触れ合い、とても和気あいあいと楽しい時が流れるのです。この時もお越し下さいました方々と名刺交換をしたり、ご挨拶をしたり、写真を撮り合ったりとお祭りの様になりました。コンサートの最後にはご挨拶させて戴く機会があり驚きました。ご挨拶するつもりはなかったので考えていなかったのです。が、コンサートを聴いた直後でしたので経験をそのままお話させて戴くと、とても場が和やかになったのです。そのままお話する事は心通じ合える事の喜びを感じました。