世界伝説 第153弾

年明けて2020年の1月16日、ウラジオストックのギャラリーをオープンする為に再びウラジオストックへと向かいました。

この時もとても寒く、凍った道路を転ばないように気をつけながら歩き、ギャラリーがあるビルまで皆でホテルから歩いて行きました。スーツケースは税関から戻ってきていました。皆でスーツケースを開け、商品を一つ一つ点検しディスプレイをしました。私は何よりウインドウに同胞探しのポスターをきちんと飾れたら良いと考えました。中々人が入って来ないビルですので、ギャラリーを運営するにはとても厳しいことはプレオープンの時から考えていました。ウラジオストックで私達の代理を務めてくれる女性に色々お話しはしてみましたが、打つ手が見つけられずに正直は困り果てていたのです。ギャラリーはオープンしましたが、人が来ることがないこと、仕事にはならないことは目に見えていました。このギャラリーをいかに運営できるか、繁栄できるか、考えても考えても中々道が見えないでいることが自分の悩みとなっていました。

ギャラリーはオープンしたものの、すぐに新型コロナウィルス感染症が流行し、ロシアへの渡航が禁止となりました。ロシアで私達の業務を代行してくださっている会社の社長さんは、この状態でビルの家賃を払い続けることは大変厳しいと案じてくださり、私は解約手続きをお願いするという決断をしたのです。日本からはロシアへ渡航することはできませんでしたので、ギャラリーの荷物を片付けたり退去するに当たっては、全部ロシアの方が行ってくださいました。自動的に私はロシアに行かずにギャラリーを閉めることになったのです。私にすると、とてもありがたい機会でした。誰のせいにもならず、新型コロナウィルス感染症が流行したということでギャラリーを閉めることができたのです。ちょうど私達の業務を代行してくださっているロシア人の方と、中々気持ちが通じ合えず、どんなに話し合っても誤解を生むばかりで、神経を使うような関係となっていましたので、誰のせいにもならずにギャラリーを閉めることができましたことは、大いなるはたらきかけと心から感謝しました。1月にオープンし、3月にはビルを退去するということになりました。余りに短い期間でしたが、長く続けて痛手を負うよりも良かったと考えます。3月2日には、再びフィルハーモニーコンサートホールでコンサートを開催する予約を取っていましたが、自動的にこのことも開催できる状況ではなくなりました。前回伺った時にプーシキン劇場も行ってみました。会場の方はとても熱心にコンサートを開催するように話してくださいましたが、実際開催する具体的な日程をあげると、色々な理由で開催ができない結果となっていくのでした。縁が無かったとしか考えられません。

プーシキン劇場にて


プーシキン劇場にて

またロシアの教会にも行きました。教会でコンサートをすることもできると話し合いましたが、結局は新型コロナウィルス感染症が流行し、ロシアへの渡航ができなくなったことにより全ての話しは中断せざるを得なくなり、ウラジオストックへの道は無くなりました。予想外の考えてもいない終わり方となりました。同報探しの第一歩、ウラジオストックでの活動は残念ですが、成立しないままに終わってしまいました。大いなるはたらきかけと自分では感謝しています。
続く。。。