インドからアマンビールさんが日本にいだき講座を受講しに来て下さいました。京都事務所にて開催する予定を組んでいました。そして時間の合間、合間には京都を観光して頂きたいと考えていました。もちろん八坂の塔の真下にある高麗ギャラリーカフェにもお越し頂きたい気持ちでいました。
アマンビールさんは、インドから仏像のお土産を運んで下さいました。八坂の塔の中庭のような位置にある高麗ギャラリーカフェの離れの「高麗」の看板が立つ所に置かせて戴きました。アマンビールさんを清水寺にご案内した時、阿弖流為と母禮の慰霊碑が立っていました。東北の復興支援の道を作りたく、岩手県の被災地を全部回った私は、ある日偶然交通事故により通行止めとなった高速道路を降り、一般道を通った時に、阿弖流為の存在と出会ったのです。目が覚める経験でした。阿弖流為を知らずして東北の復興の道を考えていた自分が愚かであったと恥じたのです。阿弖流為と母禮の慰霊碑が清水寺にあるとは知りませんでした。
私は慰霊碑の前に立ち、目を閉じ、黙祷を捧げました。一陣の風が吹きました。時空を超え、阿弖流為と母禮の魂に出会いました。時間のない世界で魂と出会ったのです。その時の場面をアマンビールさんは写真に収めていました。インドに行った時に見せて頂き、驚きました。そして、先祖の魂にお参りをしていると写真の下に書いていたのです。アマンビールさんには、私が先祖の魂と出会っていると見えたのだと知り、胸の奥が動き、涙が滲みました。