世界伝説 第134弾

 2011年は東日本大震災チャリティーコンサートと復興支援の道を作る事で必死でした。2012年が明け、被災地へ行く活動よりも独自の村づくりを考えるようになってきました。毎月盛岡にある東北センターにて、いだき講座や感性を養う上映会を開催するようになりました。心が豊かにならない町作りは、段々生きていく意味も失い、生きる希望もなくなってしまいます。盛岡で時々見かける木の温もりあふれる素敵なカフェに入ると、テーブルも椅子もクラシック調のとてもロマンあふれる物が置いてあります。コーヒーカップも素敵なカップが置いてあると、コーヒーを出されただけで嬉しくて心ときめき、私は色々な事が考えられるのです。最近は大型コーヒーチェーン店が増え、テイクアウトが中心だったり、紙コップにコーヒーが入っている事が当たり前の様になってしまいました。テーブルや椅子があったとしても無機質な座り心地の悪いもので、ゆっくり出来るような場所は減ってきています。そんな中で盛岡で素敵な詩が生まれる空間のカフェがあると心がやすらぎ、ほっとするのです。建物も昔ながらの趣のあるおしゃれな建物があると、心がやすらぎ豊かになります。心が豊かにならない建物や暮らしは、次第に人間の生きる気力が失われていくという事を常に感じていましたので、東北センターにて心養う経験の場を作る事が必要と考え、催しを開催するようになりました。毎月毎月盛岡に通い、催しをし、復興支援の道を考え、探し続ける事は続きました。そんなある時、2012年インドの方から電話がかかってきました。日本に私と先生に会いに来るので、招待状を出してほしいといきなり言われたのです。まだお会いした事もない方の招待状を書く事はとても自分には決断出来ず、お断り申し上げました。それでこの話は終わったかと思っていましたら、ある日突然電話がかかってきました。日本に来たので是非お会いしたいというお電話だったのです。驚きました。その理由は、私の英語の詩を読み、真実の香りがしたと、この人は真理を分かっている人だと感じたという事なのです。そして、運命改善されたという事を書いている文章を読み、もしこれが本当なら大変な事だと確かめたくて来たとおっしゃるのでした。ちょうどその方が日本にお見えになった時に、私はいだき講座が始まっていました。身動き取れない程時間は詰まっていました。やっと時間が取れたのが夜9時半頃だったのです。それでもいいという事で、まだ開いている店があったのでホテルのあるお店で待ち合わせをしました。私はお店で待っていると、何とその方はいだきしん先生と一緒に歩いて来られたのです。どこでお会いになったのかと驚きました。ホテルの廊下ですれ違ったという事なのです。すれ違った瞬間に、この人だとすぐに分かったと笑っておっしゃいました。それから、何故分かるのかと私は尋ねてみました。そういう感性を持っているとおっしゃいました。ふと私は、インドの人は皆分かるのですかと尋ねたのです。その様な気がしたのです。すると、ほとんどの人は分かりますとおっしゃるのです。大体8割は分かるでしょうとおっしゃったのです。凄い国民なのだと驚きました。そして私は自分の人生を話し、世界の平和実現を本気になって取り組んでいると話し始めた時、余命2ヶ月であった状態で先生に出会ったお話をしたところで、その方と一緒にいらした息子さんが顔を合わせて笑ったのです。私は、また笑われてしまったと感じたのです。日本でもこの様な話をすると、人は疑い始めるからです。するとその方は、「この様な事はよく分かります。死ぬ目を経験した人でなければ世界の平和を実現しようなんて考えませんから」と笑いながらおっしゃったのです。そして奥様の話をされました。奥様は交通事故で、3年間意識がなかったそうです。3年経ち、突然意識が戻ったそうです。それからヒマラヤの孤児を養子にし、沢山の子供達を育てる様になったとおっしゃいました。65人位いらっしゃるとの事です。今もヒマラヤに学校や皆が暮らす建物を作って皆で暮らしているのだと聞きました。死ぬ目に遭った人間は、この世で自分のやる事に目覚めるのだという事をお話し下さったのです。故に私が死ぬ目に遭い、いだきしん先生に出会い、世界の平和を実現する為に人生賭け活動する事は理解が出来るとおっしゃいました。

そして私も生まれつき人の運命が見える感受性がある事を分かりますとおっしゃったのです。言わずに分かって下さる方が8割もいらっしゃるというインドであれば、いだきしん先生の事ももっともっと広がっていくのではないかと私は希望を感じたのです。その方は、生まれつきの運命が改善されるのであれば、誰もが求めて止まない事であるとおっしゃいました。それはその通りです。どれだけ求めて止まない事か知れません。インドでは古今東西古い宗教も新しい宗教も混在しています。子供でも、人間は生まれながらに親や先祖から受け継いだ生き方が運命となって身に宿り、運命のまま生きざるを得ない人生を生きる限界を知っているとお聞きしました。私が運命解放されたという事を知ったなら、誰もがいだき講座を受けたいでしょうとおっしゃいました。インドで是非いだき講座を開催してほしいという事と、「高句麗伝説」コンサートを開催してほしいと依頼されたのです。そして、一度インドに来てほしいとおっしゃいました。いだきしん先生は、日本にまで迎えに来て下さったので、行かない訳には行かないとおっしゃり、すぐに行くと即答されたのです。それもお会いしてすぐ行くという日程になりました。その日しか日程が空いていなかったのです。突然インドに行く事が決まったのです。

 インド行きは一ヶ月後と決まりました。急いで旅の支度をしました。いつも海外へ行く時は、限られた時間の中でやるべき事を全て行ないたく、スケジュールは無駄なく入れ、詰めていきます。インドでのスケジュールをどの様に決めたらいいのかをお迎えに来て下さいました方に連絡を取ろうとしましたが、中々連絡は取れません。やっと連絡が取れた時に、スケジュールはその日の朝に決めるから大丈夫だとおっしゃったのです。私はそれはないと驚き、焦り、何とかスケジュールを決めてほしいと言いました。その方は、スケジュールは朝決めれば一番良い様に行くとおっしゃったのです。そして自分は、電話もメールもその日の気分で出たり、見たりするので、必ず見るとは限らないとおっしゃったのです。それでは私はどうしたらいいのかと慌ててしまったのでした。仕事をしていく上で、気分で電話に出たり出なかったり、メールを見たり見なかったりでは、成っていかないのではないかと少し憤りも感じてしまったのです。そんな時、いだきしん先生は、スケジュールの決め方はそれでいいとおっしゃったのです。朝起きた時の気持ちの向くままにスケジュールを決めるというのが、本当は一番いいのだとお話し下さいました。先にスケジュールが決まっていると、朝生まれた気持ちがあっても先に決まっているスケジュール通り動くので、本当は生まれた気持ちのまま動いたら何が生まれ展開するか分からないチャンスを逃していくというお話をして下さったのです。そのお話はよく分かりました。が、やはり限られた時間の中で海外に行く訳ですから、全ての用事を済ませておかなければいけないという意識も中々拭い切れなかったのです。それでも、成るように成ると大いなる存在に任せようという気持ちになると心が休まるのでした。大いなる存在が共に在って下されば必ず成っていきますが、そうでない事をやる時はうまく行かなくなるのです。自分で頭で組み立てた通りになったことはありません。生まれた気持ちを表現し、沢山の働きかけを受け動く時に物事は成っていくのです。このお話を伺い、心静かにインド行きの旅支度をしました。続く…。