世界伝説 第128弾

次は釜石でのコンサートの日がやってきました。コンサートが近づいたある日、釜石の事がニュースになっていました。嫌な予感がしました。市長さんや有能行政マンの方にはコンサートにご参加頂きたいと心から望んでいました。嫌な予感の通りになってしまいました。ニュースに出ていた事により、とても時間が取れずにコンサートはお二人共ご参加頂けないという事を知りました。大変がっかりしました。しばらく胸が暗くなり、ショックを受けていました。が、全て受け止め向かうよりありません。コンサート会場では、いだきしん先生がコーヒーを淹れて下さり、皆様にお出ししていました。一つ一つ一生懸命行なっていく事の連続の中で、大いなる働きかけが注がれ、必ず道は作られるというこの道を行くよりありません。釜石のコンサートでも、いだきしん先生は山田町の時と同様にお話し下さり、そして演奏して下さいました。

私は、コーヒーをお出ししている時にお話しした方々に、コンサートの後は朝の目覚めが違いますとお話ししていました。言うに言われぬ重荷や苦しみ、悲しみが解き放たれ、生命の働きが取り戻されていくのです。これ程の経験はないという事を私は沢山の方々に知って頂きたいと心から願いました。鈴子広場という広場でコンサートを開催しました。無事に開催出来ました事は心からありがたい事と感謝します。が、コンサートに市長さんも有能行政マンの方もご参加頂けない巡りとなりました事により、釜石での復興カフェの話し合いの機会がなくなりましたので、残念ながらお会いした日にお話しした事は進められなくなってしまいました。状況がどんどん変わる被災地でありますので止む無い事と考えます。また、ご縁がなかったのかと考えます。私はいだきしん先生が関与し、真の復興が成される事を願い被災地の行政長にお会いして参りました。中々ご縁がないという現実を受け止めるよりなくなりました。次は自分達で道を作っていくのだと受け止めました。釜石でのコンサートが終わった後は自分達で道を作ると決め、岩手県の被災地は全て回らせて戴きましたので、一応一区切りとさせて戴き、次は盛岡に作る予定で購入しましたNPO高麗の拠点作りをし始めました。釜石でのコンサートを経験した方からお電話を頂いた時はとても嬉しかったです。おっしゃる通り次の日、朝の目覚めが違いましたと喜びのお電話を頂いたのです。一人でも多くの方が苦しみから解放されお元気になられる事が真に生命の喜びです。いだきしん先生のコンサートを開催しながら復興の道を作っていこうと気持ちを新たにし、仕切り直しました。そして東北センターオープンに向け準備をし始めました。盛岡の材木店に行き、看板の木を買いに行きました。その木にいだきしん先生に高麗の看板を書いて頂いたのです。今までもスカイロケットセンターの看板から、八坂の高麗ギャラリーカフェと書いて頂きました。今度は東北の地に立つ高麗の看板を書いて頂くのです。言いようのない喜びが生まれました。

カーテンも、私が心模様カーテンを作らせて戴きました。いだきしん先生が撮影された高句麗の地の写真を古木額に入れ展示したりしながら空間作りをしていく事は大好きな事です。東北センターに、阪神大震災の時に被災し助かったピアノを運び込む事に致しました。阪神大震災の時に無事に無傷で残ったピアノです。そのピアノが東北の地に置かれる事は、未来が拓かれると見えたのです。また、とても大切にしているペルシャ絨毯も飾る事に致しました。この絨毯に出会った時、魂惹かれてならなかったので購入しようとした時、中古品であるという事を知らされたのです。私は中古品は好みません。人の思いや様々な運命が見える人間ですので、人の背負ったものを感じる物を自分の周りに置く事は出来なかったのです。買おうとしましたが、中古と知ったので私は買う事が出来ないとお話ししました。すると絨毯を売っていたイラン人がおっしゃいました。「高麗さん、この絨毯を持っていた人は高麗さんみたいな人ですよ。高麗さんが絨毯を大切に使う様に、その方も大切に使っていたものなんです。だから高麗さんの元に行くのです。」何という事をおっしゃるのかと感動しました。この絨毯に魂惹かれてならなくて、この絨毯の持ち主だった方は購入し手元に置いていたのだと分かります。私もこの絨毯に魂惹かれてならないので、確かに私と同じ様に感じる方が持っていたのだという事が自ずと分かるのでした。そうであるなら、出会った私が手元に置かせて戴こうという気持ちになり、初めて中古品の絨毯を買ったのでした。その絨毯は東北の地にふさわしいと感じ、展示する事にしたのです。この様に復興の拠点とし作る東北センターの空間作りをしていく事は、私にはストーリーが見え、とても楽しい事でした。いだきしん先生は、ふとおっしゃいました。昔、高句麗が建国された時に、皆でわいわい賑やかに国創りをした様なエネルギーと同じだね、と…。そのエネルギーを自分も感じていましたので、先祖もこの様なエネルギーの中で国創りをしたのかと想像するだけで楽しく、心が浮き立つのでした。国創りはとても楽しい事と感じます。一つ一つのストーリーを描き、東北センターオープンの日に向かいました。いだき講座を開催する予定でありましたので、椅子とテーブルも揃えました。そして衝立を作ったのです。マーブリングをした和紙で屏風を作って頂きました。全部手作りで用意する事も楽しい事でした。コーヒーカップは、いだきしん先生が作って下さったカップに私が色を付けさせて戴いたのです。畏れ多い事です。グラスは私が心模様を描いたものを用意しました。一つ一つ準備が出来、9月7日をオープンの日としました。続く…。