夢のお告げ
お家ブティック「ロマンの香り」

普段は牛やバッファローが暮らし、時折妖怪が訪ねてくる牛舎は、紫陽花の花が咲き、木々の緑が豊かに輝く６月のある日の午後、虹色の光輝くお部屋と変わりました。今日は、新しい仕事のお披露目式です。

牛はそわそわドキドキ、沢山の動物をお迎えする準備をしています。あまり気を遣いたくないので同じ牛の仲間を多く招待したのですが、中にはキツネや犬や妖怪や変態が混ざっていました。他の種のおもてなしの仕方がわからない牛は、緊張のしっぱなしで、バッファローや妖怪に手伝ってもらいながら支度をしています。最初に女王様が変態を連れて現れました。牛なりに女王様の席をつくり、お迎えの準備をしていました。女王様は、牛の餌をもってきて下さいました。牛は女王様の好みのデザートを用意しました。紫陽花の季節ですので、紫陽花色した練り切りの和菓子です。緊張しながらも、豊かなランチタイムが終わり、少しすると続々と動物が押し寄せてきました。最初に牛と豚のあいのこのヌーがやってきました。突進する衝動を抑えて、にこやかに静かに装おうとしていますが、時折鳴き声が出て女王様にたしなめられていました。今は東京アラートが発令されていますので声が漏れないようにと女王様は窓を閉めていました。窓を開けると夏みかんの木に沢山の実がなっています。とてものどかな美しい心ぬくもる風景です。が、残念な事に沢山の動物が集まると鳴き声が外にもれ、通報される恐れを憂えて、窓を閉めました。

マーブリングのカーテンが色鮮やかに立ち上がり、夢の世界が誕生しました。お部屋には、牛の印が描かれたペンダントや、様々な小物、アクセサリーが飾られていました。それこそ売る程ある沢山のマーブリング衣装が展示され、その衣装から放つ香りはロマンの香りです。マーブリング模様にうつる香りを女王様は「ロマンの香り」と名付けました。同じ種であれば出会い、魂が目覚める事を女王様は知っています。だからできるだけ同じ種をお招きして魂の出会いが生まれたらいいと牛に話していました。心、魂が失われた現代社会において、魂が出会う作品、物をお披露目し、出会いの場を創る夢の様な仕事が始まりました。女王様はこの夢のような仕事の主旨を最初にお話し下さいました。次に牛がご挨拶をしていましたが、興奮し過ぎて何の話をしたかきっと多くの動物は聞き取れなかったと思います。いずれにしても喜びと希望にあふれる事だけは、あらゆる種の動物は感じ取っていました。

今日の日に合わせて牛が好むスイーツを結工房に依頼し用意していました。いだきしん先生が焙煎された「新五女山コーヒー」というとても高尚な、格調高いコーヒーを牛は皆に振る舞いました。そして生まれるがままにお話をされる女王様の言葉からは、高麗ビル建設に向かい…というお話が生まれました。世界を平和にしていく表現が生まれる、いだきしん先生のコンサートホールを創ろうというストーリーです。皆で意気投合し、内から生まれる力あふれ、向かっていく気持ちはひとつです。犬は、513名のコンサートホールとずっと前から言っていました。女王様は「そうね」と言い「補助席をいれて623名というのがいいわね」と笑って言いました。全員微笑み、一人一人の内から未来への希望の光が生まれる牛舎での午後の憩いのひとときとなりました。この続きはいずこへ…。

牛舎での御家ブティックは牛が集まり、出会いが生まれ、とても華やかな光を放っていることを闘牛ゆかり号から聞いています。ある日、闘牛ゆかり号から日報が届きました。同時に訪ねてきた牛2匹と一緒に写る写真を見せてくれました。本当に牛が喜ぶ姿が写っている事に私はとても喜びを感じます。一人一人が真の姿を取り戻し生きていける社会を創りたく、御家ブティックを始めました。