世界伝説 第78弾

シリア、ダマスカスの空港からイタリア、ミラノの空港を経由し、ブルガリアへ行きました。イタリアの空港では、中東の航空機で到着したからとしか考えられない対応を受け、憤りが生まれました。まるで、テロリストか犯罪人の様に両手を上げてセキュリティーチェックを受けたのです。ガジ教授やネメさんも両手を上げるお姿を見ていると、やりきれなくなってしまいました。今までは、日本の航空機であったので、この様な事はなかったという事を初めて気がつきました。パスポートも日本のパスポートであるので便利である事も分かりました。ガジ教授やネメさんは、ビザひとつ取るのに大変ご苦労されておられます。故に、この後陸路で移動出来る距離であるにもかかわらず、ガジ教授やネメさんは飛行機で移動するよりなかったのです。ビザが発行されないという理由からです。日本人は恵まれているとしみじみ感じました。

 

再びブルガリアの地に立ちました。緑豊かな季節、雨に潤う大地が迎えてくれました。ソフィアでブルガリアのトルノボ市の市長さんが記者会見をして下さいました。緑豊かな木々のエネルギーと共に思い出します。市長さんは、先生の音楽と私の心模様作品は、治療の一環としトルノボの病院に置いてあるという事をお話し下さいました。市長さんはドクターですので、とても説得力があるお話をして下さり、とても嬉しく感じました。ブルガリアでは開催日までに1週間位時間がありました。トルノボのホテルは、以前宿泊したホテルはあまりに私にとって苦しかったので、この度は違うホテルを用意して頂きました。上の階がレストランであった為、レストランが閉店になるまで賑やかで、音も頭に響き、大変居心地が悪い部屋でした。が、またホテルを変える訳にもいかず、変えてもまた何か問題がある事は想像がつきましたので、この環境で居心地良く過ごす事を考え始めました。何より、内面が宇宙の遥か彼方、無限な世界に繋がる時、周りはどの様であっても、心は健やかに過ごせる事を知っています。ここに集中していく訓練と考え、過ごし始めました。また、私は神経質なので部屋の汚れも気になります。気にしている事も辛く、またその都度やり直してもらう連絡をする事も面倒な事もあり、私は自分で雑巾を作り拭き掃除をし始めました。掃除機は掃除をしている人に借りて自分でかけたのです。そして、近くに立ち並ぶ様々なお店に行って必要な物を買ってきました。

ブルガリアはレースの小物が軒並み並ぶお店が沢山あります。手作りレースのテーブルクロスを購入してきました。そして、コーヒーを飲む為に銅のカップも購入しました。テーブルにレースのテーブルクロスを敷き、コーヒーは銅のカップに入れ、四六時中シリアの DVD を見たり聞いたりし、心豊かに過ごす事に努めました。毎日、特別やる事もなく過ごしましたが、必ず外に行き、ビデオメッセージを撮影する事が、この時の唯一やる事となりました。緑豊かな季節です。雨に潤うと、より木々の緑がエネルギッシュで美しく輝きます。歩いているだけで心地良く、清々しいのです。そして、時間があればガジ教授とお話する機会を設けました。

リハーサルの日は嵐となっていました。とてもやれる様な状況ではありませんでした。リハーサルの前も雨の日が続き、一番の心配事はお天気でした。が、幸いにも「高句麗伝説」コンサートの日は雨が上がったのです。神様はいつも共にあって味方して下さると心から感謝しました。自然と手を合わせ、神に祈り、お礼の気持ちを伝えていました。「高句麗伝説」本番、私は東明王様の詩の所で、「地球の地軸が動いた」と表現する衝撃を受けました。自分は立っていられるだろうかと、瞬間、頭をよぎりました。その後は必死で詩を詠みました。その後もずっと必死で詩を詠み続け、無事に「高句麗伝説」は終わったのです。どの様に行えたかは意識出来ない程必死でした。地球の地軸が動く程の衝撃を受けたのです。自分が立っているのかですらも分からなくなる様な状態でした。無事に終わった事がありがたく、無事に終わった事で「人生は変わる」とはっきりと分かりました。この時、明らかに「東明王様は生き変わり、蘇った」という事が分かりました。東明王様が蘇ったので、ロシアへの道が作られると、大空にロシアへの道が敷かれていくのが見えたのです。お腹の底から喜びが生まれました。「高句麗伝説」コンサートが終わった後に、一人の青年が私達を訪ねてきました。青年の美しい瞳は忘れる事はできません。「強い衝撃を受け、深く感動した事を直接伝えたくて来た」と、話している事はよく伝わってきました。あの場面に遭遇したなら、私が地軸が動くと感じる程の衝撃を受けた様に、その場にいた方々も同じに強い衝撃を受けたという事が分かります。青年は「人生変わった」とおっしゃいました。真に、と深く頷きました。とても嬉しい出会いでした。その場にいたスタッフも東明王様の詩の所で、いつもは現れない星を見たと言いました。そのスタッフは、星座が好きでよく見てきたと知りました。あの時見た星は、普段現わる事がない星と、奇跡を見たと話していました。あの場面は奇跡であったのです。「東明王様は生き変わり、蘇った」事を生命で経験しました。そして今度は、自分で受け容れ、認める事が出来たのです。シリアの時は、まさかと信じ難い気持ちで、自分も疑い、経験した事をも疑ってしまったので、その後出血はずっと続いていたのです。このブルガリアでの経験をもって、50日続いた出血が止まりました。丁度50日目に止まったのです。奇跡を経験し、全て変わったという事は体で分かりました。私は、自分の感覚を疑ったり、否定したりする事が身に付いています。目に見えない世界が見え、人の運命まで見え、木や花の声が聞こえ生きてきました。周りからは理解されず、おかしいとまで言われてきましたので、自分もおかしいのかもしれないと疑う事が身に付いていました。が、この時をもって自分の感覚を疑う事なく受け容れ、活かしていくと心に決め、真の人生が始まったのです 。続く…。