グルジアから帰ってきた翌月はアゼルバイジャンへと旅立ちました。7月です。暑い時期でありました。アゼルバイジャンもイスタンブール経由でバク行きの飛行機に乗りました。初めて降り立ったアゼルバイジャンは暑いという印象でした。もちろん、暑い夏でしたので暑いのは当然なのですが、それだけではない熱いエネルギーを感じました。
最初にご案内頂いた場所は慰霊塔です。アゼルバイジャンの首都バクを訪れる人には最初に慰霊塔をご案内するという事を聞きました。慰霊塔には永遠に消えない火が灯っていました。犠牲者の死を無駄にしない様にと永遠に祈りを捧げる火を灯していると聞きました。自然と黙祷し、手を合わせ犠牲者の魂が報われます事を心からお祈りしました。そして、亡くなった方々の顔写真が並べられている道をお一人お一人のお顔を拝見させて戴きながら、黙祷を捧げ歩きました。若い男性ばかりです。ふと、いだきしん先生がおっしゃいました。自分の生命を守り戦わなければ生きていけたのに、生命賭け戦っていく凄い人達だね、とおっしゃったのです。ロシア軍の戦車に向かい戦ったと聞きました。戦車に向かわなければ生命を落とす事はなかったのです。正義の為に戦った魂に心より黙祷を捧げました。そして、永遠に火が消えない様に平和を創る為に動き続けていく事が生きている人間の行う事であると身をもって分かりました。今でもバクの慰霊塔に燃え続ける炎が、私の内に燃えています。
ゾロアスター教の聖地もずっと火が燃えていました。ゾロアスターは火の神と聞いていましたが、ここでも暑い夏の日差しの中で、熱い炎が燃え続けていたのです。慰霊塔の炎と共に、ゾロアスターの聖地での炎も私の心に燃え続けました。