世界伝説 第108弾

2010年、除夜の鐘が鳴ると同時に、京都八坂「高麗ギャラリーカフェ」はオープンしました。いだきしん先生のお餅つきから始まりました。既に除夜の鐘が鳴る前から全国からお越し頂いた方々が並んで頂いているお姿を見、胸熱く感謝の気持ちが込み上げます。先生がお餅をついて下さり、皆でお餅ぜんざいを頂き、いだきしん先生がコーヒーを淹れて下さる事が始まりました。皆で、高麗ギャラリーカフェのオープンをお祝い頂き、心からありがたいオープンでした。一度店を閉め、次は午後1時からの開店とさせて戴きました。私も一度家に帰り、また高麗ギャラリーカフェに来させて頂きました。午後1時からも沢山の方々がお祝いに駆けつけて下さいました。皆様とても喜んで下さっている様子が伝わってくる事がとてもありがたい事と感謝します。いだきしん先生は、何度もお餅をついて下さいました。そして、コーヒーとお餅がとても合う事を生まれて初めて知りました。お餅やぜんざいには日本茶が合うと考えていましたが、お餅やぜんざいとコーヒーもとても合う事を知りました。今思い出せば、初めてのこの時は、お客様もとても躊躇っておられたのです。お餅だけをご注文される方が多かったです。一緒にコーヒーを頂く事は合わないからとおっしゃる方が多かったのです。今では、皆様何も違和感を感じず、喜び召し上がって下さっています。新しい文化が生まれたと感じ、とても嬉しく感じました。

無事にオープンが出来ました。東京からのスタッフは全員いきなりエプロンをし、三角巾をつけ、飲食のスタッフへと変貌したのです。面白い事が起きるものだと笑ったものでした。いだきで生きる人生は、何でも出来る様になっていく事がとても嬉しく、楽しいです。沢山のお客様は、いだき大ファミリーと感じます。お正月に皆様と喜び集えます事は、とても嬉しい事であります。無事に八坂高麗ギャラリーカフェをオープン出来ました事に私も安堵しました。

東京に帰る日がやってきました。車に乗るといだきしん先生がいきなり、どこか行きたい所があるかと尋ねられたのです。突然尋ねられ、私はどこも行きたい所はないと感じていましたが、思わず「比叡山」と答えていたのです。行きたいと考えている訳でもないのに、なぜ比叡山と言ってしまったのか、自分でも驚きました。いだきしん先生は車を比叡山へと向かい走り出して下さったので、やはり行きたくないのですと言う訳にもいかず、そのまま比叡山に連れて行って頂きました。比叡山は中学の修学旅行で来て以来、何があったかは覚えていないのですが、苦手な場所となっていました。それ以来は、行きたくない場所となり、行っていないのです。天台宗の総本山でありますので、先祖代々檀家を務めてきた深大寺も天台宗でありますので、縁があると感じていてもすんなり行けない、ある何かを感じていたのです。この時初めて行く気になった事が自分でも驚く変化でありました。京都に八坂高麗ギャラリーカフェを作れたので、歴史的な何かが紐解けていくのかと、その何かを分かりたく心はときめいていったのでした。比叡山延暦寺の駐車場に到着しました。大きな木が立つ木立の中を、仏像を見ながら延暦寺へと向かう時、雪が降り、とても寒い日でありましたが、心は静かになっていく事が心地良く感じていました。勤勉さ、真理を探究する姿勢を感じると、私は大好きな空気に包まれ、生きている事の充実感を感じるのです。自分の心の中は仲違いした兄弟に会いにいく様でした。胸の内は涙で一杯でした。やっと雪解けの時が来、今まで仲違いしていた兄弟と会える時が来たのかと、胸の内に春が来た様なときめきを感じたのです。まさか苦手と思っていた比叡山に来て春の訪れを感じ、ときめきを感じる自分であるとは、予想もしていませんでした。私には、第一歩を踏み込めた気持ちが生まれ、とても嬉しく感じた比叡山でのひと時でした。これからどの様に歴史が紐解かれ、明かされ、世界平和実現への道が拓かれるのかと、とても未来に希望とときめきを感じました。続く…。