世界伝説 第107弾

2010年除夜の鐘が鳴った時に八坂の塔の真下にあります高麗ギャラリーカフェをオープンする予定で、準備していました。私は、床は土間にすると見えていたので、土間にして頂きました。壁は墨色と見えていた通りにして頂きました。そしてテーブルや椅子はどうしたものかと考えていましたが、お店に売っているような物ではない事は見え、感じていました。その事を建築の方にお話ししましたら、ある日奈良へと連れて行って下さったのです。奈良の吉野の更に奥の方、黒滝村と聞きましたが、どんどん山の中に入っていくので心配した程遠い所でした。木材の会社の社長さんにお昼をご馳走になりました。それから木を選びに木の倉庫に連れて行って下さったのです。あまりに沢山の数え切れない程の木があるので、私はどうしていいか分かりませんでした。何をどの様に選んでいいのか皆目見当が付かなかったのです。ふと木の声を聞けばいいと感じ、私を呼ぶ木の方へと向かいました。出会えば、この木であると一目で分かりました。それはもう今の時代においては中々採れない大きな木と聞きました。これで一枚木のテーブルが作れるなら、畏れ多い事ですが素晴らしいと感じたのです。これで一枚木を作って下さるとおっしゃって下さったので、私は即決しました。そして、本来であれば大黒柱に使う木も出会いました。その木を使い、椅子を作って頂く事になりました。木材会社の社長さんは、地下からエレベーターで木材を運んで下さいました。奈良のお寺にあった古い木とお聞きしました。高麗さんは木の声が聞こえる方だから、高麗さんに差し上げますとおっしゃり、プレゼントして下さったのです。この木は、八坂高麗ギャラリーカフェの2階の展示室に置かせて戴いている木です。木との出会いは喜びで、会いたかった人に出会えた喜びで一杯でした。あまりに沢山の木に囲まれ圧倒されましたが、それでも出会えた事は奇跡と感じる気持ちで、吉野の山の奥から大阪の応用コースがある会場へと向かったのです。車で行けば、とても応用コースの講座に間に合う時間ではありませんでした。途中にある駅で車を降り、電車で乗り換え大阪まで向かいました。遠い所に来たと感じていましたが、電車に乗れば意外に早く大阪に着いたので驚きました。奈良と大阪は近いという事を初めて知りました。応用コースには無事に間に合い、いだきしん先生の講座を始めからきちんと聞く事が出来、安堵致しました。今、八坂高麗ギャラリーカフェの1階にある一枚木は、ここで出会った木です。大黒柱に使う木は、椅子になっている木です。この一枚木を店内に運んで下さった業者の方は、二度と運べない位重くて、この木は二度と運べないとおっしゃっていました。テーブルと椅子が決まれば、店内のレイアウトや備品も決まります。壁には古木額に入ったいだきしん先生が撮影して下さった高句麗の地の写真を展示させて戴きました。高句麗の風が吹くカフェの空間となりました。もちろん、いだきしんサウンドシステムにていだきしん先生の音楽を店内に流しています。いだきしん先生の音楽が流れる空間は、光の空間であり人間が生きていける世界です。一歩カフェに入って頂ければ、次元が変わり、無限な世界に通ずる自由な内面を取り戻してゆかれる事と考えます。世界中から高麗ギャラリーカフェを訪ねて下さった方々が、カフェでいだきしん先生の音楽に触れ、内面の自由を取り戻す経験をして頂けるならば、その方がお国に帰った後もきっと多くの人に生きるエネルギーが広がる影響を与えてゆかれる生命となっている事と考えました。この様な働きをさせて戴く事も人や世界の役に立つと自分では考え、させて戴いています。

カフェをするのはもちろんエチオピアの支援活動の為です。コーヒー発祥の地の一切農薬は使わない森から採れるコーヒーを直輸入しています。いだきしん先生が自ら焙煎して下さったコーヒーもお出ししていますし、他の焙煎工場で焙煎したコーヒーも焙煎時にいだきしんサウンドを聞いていますので、光を感じとてもまろやかな美味しいコーヒーとなっています。光ある空間で美味しいコーヒーを召し上がって頂き、健やかでやすらぎ、元気が出るひと時をお過ごし頂ければと願います。高句麗の風吹く空間で、いだきしん先生の音楽を聞いて頂き、アンドロメダエチオピアコーヒーを召し上がって頂く事で世界中の人と繋がっていければと願っています。また、八坂高麗ギャラリーカフェを創りましたのは、高句麗が建国された時に皆が生きていける場を創ろうと高句麗人が生きた様に、皆が活気に溢れ生きていける世界を創る拠点とし、創らせて戴きました。天を地に顕わす高麗の精神立てば、世界中から人が集い、また世界へと戻ってゆかれ、それぞれが国創りをしていく光景が見えるのです。ありがたい事に八坂の塔の真下であり、中庭の様な場所でありますので、八坂の塔を目掛けて世界中の方が集う光景が見えるのです。

東アジアがひとつになる事を望む気持ちから、京都に拠点を創る巡りとなりました。私はここから東アジアがひとつになる道を創り、世界の平和実現に向かいたいと望み、創らせて戴いたのです。いだきしん先生に高麗ギャラリーカフェの中庭で高麗の看板の文字を書いて頂きました。歴史的な出来事と感じるひと時でした。ちょうどこの建物のオーナーさんが散歩がてらに通られ、裏木戸から覗いておられました。歴史的な瞬間と私達は感じながら、いだきしん先生の看板を書かれる御姿を見ていましたので、そのオーナーさんから見ると特別な場であるという事を感じられたとお聞きしました。

いよいよオープン間近になった年末は、深夜まで準備に追われました。やってもやってもやる事が山程あり、追いつかない状態で気持ちは焦りましたが、焦ってもどうにもならずやるよりないと言い聞かせながら、黙々と淡々と準備を進めようと努めました。深夜遅くまで準備していましたので、食事をするお店を探しに八坂神社の方まで歩いて、開いているお店を見つけて皆で夕食を頂いた事が心に残っています。冬の寒い夜に今まで旅行でしか来る事のなかった京都の地が、これからは自分のお店がある地となるのです。夜の明かりを見ながら不安になったり、心がときめいたりとした事もよく覚えています。新しい事を始める事は心がときめくばかりです。心配な事や色々な事がありますが、新しい事をする事は楽しいです。大切な一枚木を傷つけてはいけない気持ちから、漆のお盆を作って頂き、私が金箔で心模様を描きました。お盆の上に器を置けば、一枚木は傷つく事はないと考えたのです。お盆も全て特別に作って頂き、そのお盆の上に金箔を乗せる制作もとても楽しい事でした。一つ一つ手作りの物で用意しましたので、準備する事一つ一つは未来から来る光を受け創ったものと感じ、未来がとても楽しみでした。いよいよ除夜の鐘オープンを目指した大晦日は、いだきしん先生も来て下さり、東京からスタッフもお手伝いに来て下さり一挙に賑わいました。続く…。