世界伝説 第101弾

2009年5月は、誕生日を目指し、高句麗発祥の地五女山へと向かいました。誕生日を五女山で過ごせる事は夢の様と感じ、日本にいる時から心が浮き立ち旅支度をしました。いつもの様に瀋陽の空港に降り立ち、車で高速道路を走り、6、7時間経つと空気が一変する地に辿り着きます。深淵なる深い静けさに、いつも私はいだきしん先生の存在を感じます。道端には木の看板が立ち、「桓仁県」と書かれています。高句麗発祥の地五女山がある桓仁県に辿り着きました。高句麗発祥の地が私にはいだきしん先生を感じる空間である事が、誇りと感じ、光栄に感じます。そしてとても嬉しいです。やはり高句麗を創った東明王様は天の子と仰がれ、神話の人物となっていますが、周りからは人間とは思えない存在であったのだと感じる空間が漂っているのです。この地で生きようとした事、この地で皆が生きる場を創ろうと国を創った事は、天の働きかけと考えます。しばらく車を走らせると、いつもの様にガイドさんが車を停めてくれます。車から降り、撮影の時間です。懐かしい故郷の風景を眺め、風に吹かれるだけで私は生命が躍動し魂揺さぶられてなりません。全身が喜び満ち、喜びが駆け巡るのです。嬉しくて嬉しくて、涙まで込み上げます。私は日本で生まれ、日本の風景を眺め生きてきましたが、高句麗の地を知っている魂の存在を知っています。初めて高句麗の地に来た時から、心に生きてきた故郷の光景と見ていた風景が目の前に広がったのです。魂が知る故郷の風景と分かりました。私はいつもここを故郷とし生きてきた事も分かったのです。五女山を眺め、のどかな田園風景が広がっています。何気ない田園の風景であっても、私には涙が溢れる程魂揺さぶられてならない愛おしい風景であります。

再び車に乗りホテルへと向かいます。この度のホテルは、五つ星のホテルが出来たと聞いた新しいホテルです。私は五つ星と聞いたので、今まで海外で宿泊していた五つ星のホテルをイメージしましたが、まるで違うという事がすぐに分かりました。やはり中国のホテルでした。当たり前ですが少しがっかりしたのです。けれど五つ星のホテルであればカフェがあるのではないかと期待し、カフェやラウンジを探しました。どこを見てもある気配がありませんでした。ホテルの人に聞いたら、一軒だけ中国茶を飲める場所があると教えてくれました。そこへ行けばコーヒーが飲めるかもしれないと期待し、探しました。お店は中国式のレストランでした。コーヒーはなく中国茶があるだけでした。こんな事が私には思い出として残っているのです。ホテルは五つ星とは違う様でした。前に泊まったホテルよりは新しいホテルでしたが、相変わらず床はピーナツや色々な物が落ちていました。水は水の色をしていましたので安心しました。今までのホテルは赤い水が出てきましたので、とても顔を洗う気にはなれず、お風呂に入る気にもなれませんでした。ここではお風呂は入れ、顔も洗える事に安心しました。いよいよ明日は五女山へ登れます。それも5月13日誕生日です。私は幸せで嬉しくて、多少ホテルが過ごしにくかったり汚れてはいてもそんな事は気にもせずに、五女山へ登る事が楽しみでなりませんでした。5月13日誕生日、五女山へと向かいました。999段の階段も何のその、身軽に上れ、一気に上り切り、西の門の砦に到着しました。

そして五女山城の中に入り、懐かしい1998年に初めて来た時の全身に悲しみが走る強い衝撃を受けた城壁の所に来ました。

来る度に表情が違います。歴史の悲しみ、影を見る時もあります。高句麗魂に出会える時もあります。5月の五女山城は爽やかな風が吹き、潔い空気に満ち、とても清々しい空間でした。木々の緑は輝き、風が吹くと木の海の様に見え、さざ波の音が聞こえるようです。さざ波の音は心身を浄め、新しい生命エネルギーが湧き出づります。こんなに気持ち良い所はないと生命喜びに満ちます。いつもの様に東明王様の宮殿跡、そして動物も人間も同じ水を飲んでいたと聞く天池、断崖絶壁の道、春の五女山は黄色い花が咲き、つつじの花が咲き、緑は豊かに輝き活き活きとしています。龍の爪と呼ばれる湖は、晴天に恵まれ、神あらわる光に輝いています。

 

 

とても美しい五女山城です。誕生日には一日五女山城にて過ごす事が出来ました。人生において先祖発祥の地の大好きな五女山で誕生日を過ごす日が訪れるとは想像もした事もありませんでした。夢の様な人生にいつも感謝します。最高の誕生日を五女山城にて過ごし、この日もお別れの時が来ました。夕方、山を下り車に乗り込むのです。いつもこの瞬間とても寂しく感じます。再び来れるのだろうか、この日が最後となるのだろうか、と心の中に寂しさと、又来れる喜びが入り混じます。そして車に乗り、夕方ですが昼食を朝鮮料理店で頂くのです。五女山城で過ごした後のお食事は、格別に美味しいのです。そして夜には新しいホテルのレストランにて食事をしました。その時、バースデーケーキを用意してくれていたのです。爆竹の音が鳴りお祝いをしてくれました。五女山城でバースデーケーキを頂けるとは夢にも思いませんでした。この田舎の町でバースデーケーキが作れるのかと驚いたのです。

バースデーケーキにはアンドロメダエチオピアコーヒーが合うと感じ、ドリップパックを淹れ、ケーキと一緒に頂きました。この時のアンドロメダエチオピアコーヒーの美味しかった事は、生命に沁み、残っています。高句麗発祥の地五女山城がある麓のホテルにて、中国の方々にバースデーケーキで誕生日をお祝いして頂くという想像もしていない誕生日となりました。とてもありがたく幸せを感じました。生命は生まれ変わった様に元気になり、新しい生命エネルギーに溢れ、活き活きとしてきました。私は五女山に来ると、生き変わります。何もかも一掃し新しい生命エネルギーを得るのです。時々五女山に来れれば、いつも元気で活動的に生きていけると感じます。五女山のエネルギーは私を生き返らせてくれ、新しい生命を与えられ、何でも出来る気概とエネルギーが湧いてくるのです。生まれて初めて先祖発祥の地で誕生日を迎えられました事に心から感謝し、新たな力を得、世界平和実現に向かい活動する意欲に溢れ、日本に帰って参りました。誕生日はいつも新しい人生のはじまりです。五女山から始まった新しい人生は最高です。続く…。